ツール・ド・おきなわ140km参戦記 その7 ~スタート0km⇒奥の登り40km地点まで~

筆者レース時の技量目安
ロード歴:1年6か月
総走行距離:24452.4km
2018年走行距離:16030.6km
白石峠ベスト25:52/物見山周回ベスト9:47

ツールド沖縄 140km コース図

①スタートから普久川ダムまでの平坦
スタート直後は6kmほど平坦なのですが、めちゃ密集してます。想定内と言えば想定内なのですが、かなり気を使います。そして驚いたのが、集団が密集しすぎていて殆ど漕がなくてもかなりのスピード出てるんですよね。更に驚いたのが心拍数。ほとんど漕いでないのにも関わらず170超えてます。強度が高いから心拍があがっているわけではなく、レースで緊張してドキドキしすぎて心拍数があがっているんです。まあ初めての時はこんなもんですよね(笑)。最初の平坦ではなるべくポジションを下げないようにと思っていたのですが、どうも集団内のポジション取りに慣れていなくて下手なのか、微妙にポジションを下げてしまいます。とは言っても、まだまだ先頭が見えている位置。特にトラブル無く、先頭集団にいることにテンション上げ上げで普久川ダムの登りに突入。

②普久川ダム登り一回目
先頭が見える位置で普久川ダム登りに突入。ペース配分した方がとのアドバイスもよぎりますが、ここは当初の作戦通り先頭についていってみることにしました。すぐ千切られるかと思いきや、ついていけない速さではありません。おいおい先頭集団についていけるじゃん、このために山練しまくってたんじゃー!と更にテンション上げ上げ。しかし登りに入ってもまだ密集しているので気を使います。この密集度なんとかならんかなー、はよオマエら落ちろやとか思ってたら左足がピキピキ・・・攣ってしまいました。落ちたのは自分です。サイコンを見ると25分、開始まだ25分しか経ってないのにマジかいなと少し落胆。しかしここで無理したら完走できなくなってしまうし、先頭集団は諦めてペースを落とします。どんどん抜かれますが、もう仕方ないです。そうだ攣り防止のツーラン持ってきたんだったと思い出してツーランを食べます。ペース落としている今のうちにと思って早めの補給食一つ目のMag-onジェルも摂ってしまいました。そのままごまかしごまかし軽いギアでクルクル登っているとKOM地点通過、普久川一回目は29:49でした(普久川ダム登り区間のみは20:10)。あと5分攣らないで持っていれば先頭集団のまま下り区間に入れたのかーとちょっと悔しいですが、気持ち切り換えて下り区間に入ります。給水所がありましたが、ここは210kmのためのものだしスタート直後なのでスルー。

③普久川ダム下り
待ってましたの下り区間奥多摩の下りでちょっと頑張ってみたらSTRAVAで上位1.4%以内に入っていて、多分自分は下りイケてるんじゃないかと思ったのでここで稼ぎにいきます。というか、登りだけじゃなく平坦や下りでカっ飛ばすためにツールド沖縄に来たようなもんなので、ここ楽しまないとですね。下りは左車線だけ使ってお行儀よく走ってる人が殆どなのですが、折角の交通規制なのでありがたく二車線フルに使ってアウトインアウトでスピードを殺さないよう下ります。motorcycleに乗っていた頃はかなりの峠好きで、ライン取りについては研究(?)を重ねて対向車線がいない見通しの良いコーナーでは二車線フルに使ってのコーナリングとかやっていたので(昔の話で今はmotocycleに乗ったとしてもやりませんけど!)、多分こういうのは人より慣れています。登りは抜かれてばかりでしたが下りになってからは抜くばかりで快調・・・と思いきやヒヤっとした場面もありました。ブラインド立ち上がりでコケたバイクがラインを塞ぐように横に転がっている!これは終わったと思いましたが何とか間一髪よけられました。まあブラインド立ち上がりに転がってたらどうしようもないし、レースの下りで徐行するわけにもいかないので、こればかりは運ですね。あと機材選定&準備編でも書いたのですが、この下り区間では一部センターラインに軽い凸凹があるので、そこはあまり倒しすぎないようにしました。というか凸凹があるかどうかイマイチ分からないので、ラインは割と幅いっぱいに使いつつバンクはあまりさせずに下りました。GP4000S2チューブラーの22Cだったのですが、25Cならもう少し攻められたかもしれません。まあmotorcycleの時も思いましたが、公道ならバンク角は少し余裕をもっておくのが無難っぽいです。それと聞いた話ですが沖縄の路面はアスファルトに貝が混ざってるとかで多少スリッピーなので、その辺も注意しました。下りで曲がりきれなかったのか結構コケてるバイクいました。

④海岸沿い~奥の登り
峠の下り区間が過ぎて海岸沿いに出ると道は直線基調、アップダウンはあるものの下り基調でスピードが出ます。集団に入るのが有利そうなので適当な集団に入ったのですが、下り基調なので攣った足でもついていける感じ。ごまかしごまかし走ってると徐々に回復しました。ログを見ると35kmぐらいの奥関門は1時間6分で、規制解除まで1時間25分の余裕がありました。そう、この時は1時間25分も余裕が(これ後でテストに出ますその2・笑)。奥の登りでは攣った足がだいぶ回復していて、この集団登り遅いな~と思うものの、前に出て更に先の集団を目指せるほどではないと判断して大人しく集団内で過ごすことにしました。そして登りの途中にあるちょっとした平坦で事件が。すぐ前のバイクが急にハンドル90度切ったみたいになって落車、直後を走っていた自分も人間に乗り上げてなすすべなく巻き込まれて落車。スタート直後のようにギチギチに密集している集団ではないし、ある程度バラけたあとの20台ぐらいだったので何でこんなとこで?マジかよクソったれ!って感じで一瞬怒りがわきますが、相手も謝ってるしレースなので仕方ないです。それほど密集してなかったので逆に気が抜けてたとかで、接近しすぎて接触したか握りゴケしたかってとこでしょう。落車は2台だけで後続に踏まれなかったは不幸中の幸い。パっと見バイクにダメージは無さそうなのですぐに再スタート・・・しようとしたら、回復していた足が再び攣ってしまってヨタヨタ。通り過ぎる参加者の人から「落ち着いて!」と声をかけてもらって、ああそうだもう慌ててもしょうがないと思って、走行ラインでヨタヨタしていても危ないのでバイクを端に寄せます。またどんどん抜かれますが取り敢えず落ち着こう。攣った足を少し落ち着かせて一息ついて再スタート。この時、序盤で足は攣るわ落車に巻き込まれるわで精神的にかなりまいってました。肘と膝は血が出ていて痛みもあるし、もう国頭あたりまで走って車もあるしDNFでもいいかなとか思い始めます。そんな感じで完全に弱気になっていたところでふとメーターを見ると、アベレージは30.5km/h。アベレージ28km後半なら完走できるんだから、山一つ越えてこれならそんなに悪いペースではないじゃないか。オドは38km。まだ38kmしか走ってないじゃないか。なーんだまだ100km以上ある、ツールド沖縄はまだ始まったばかりじゃないかとか思い直していると再び闘志が湧いてきました。とりあえず攣ってる足をごまかしながら再びくるくる登ると頂上はすぐで、再び下り区間に入ります。(つづく)