ツール・ド・おきなわ 市民210km 2022 ~レース編~

ヤビツのタイムは伸び悩んだりしていましたが、まあ完走はできるだろうなという走力をつけて臨んだツール・ド・おきなわ210km。直前に大変なことが起こりました。レース二週間前になんと新型コロナに感染。諸々キャンセルも考えましたが、ここまで来たら走りたいなあと。祈る思いでひたすら薬を飲んで、なんとか熱は下がりました。しかし機材チェックのために5日前に走ってみると全くパワーが出ません。すぐバテるし思いっきり踏んでも300Wに届かないみたいな状態。一定時間300W以上キープとかじゃなくて、300Wに瞬間的にも届かないレベル。新型コロナの後遺症ってヤツです。沖縄のために1年頑張ってきたのに何だこの弱さは…色々な思いがよぎりましたが、気持ちを切り替えてできることをやります。引き続き休んで薬飲んで祈るぐらいですけど。

当日の朝。なんと雨です。こんなこともあろうかと備えたAC3リムのSpeed 40C、スタート地点に移動中に試しにかけてみると普通に効きます。体調は今一つで天気も悪いけど、なんだかテンションあがってきます。もうここまで来たらやれるだけやるしかない。

スタート・・・パレードからいつリアルスタートになったのかよく分かりませんが、メイン集団に付いていけます。これで何だか更にテンション上がります。後からログを見ると、ほぼ平坦の序盤68kmは平均41.9kmでしたが集団効果でパワーは平均129w。短い坂で短時間280W弱ぐらいなので調子悪くても付いて行けて当然なのですが、この時はダメダメだと思ったのに何だか付いて行けてる!ってだけでテンション上がってしまいました。

ツールド沖縄に臨むにあたって決めていたのは、絶対に消極的な走りはしないということ。ニセコとHINOARAステージの反省です。そろそろレース馴れしてきたのか、集団の中の位置取りもちょっとはマシになってきました。ズルズル抜かれて落ちていくみたいなことはなく、キープはできてます。となると、もっと前の方に行ってみようかなーなんて気になります。ちょっと集団から外れて前の方に移動してみると・・・できました。集団の中で思った位置に付ける!レース馴れしてれば当たり前の事でしょうけど、今まで先頭集団に付いて行って千切れて終わりな展開ばかりだった自分にとっては新鮮でした。ちょっと自信が出て更に前に行ってみたら・・・あれ、集団の先頭に出てしまいました。前の方、でよかったのに完全に先頭。仕方ないので引きます。ツールド沖縄のメイン集団の先頭を引く、超テンション上がります。この時はメイン集団じゃなく先頭集団と思ってたので余計に(笑)。しかもローテに入ったら前はレジェンドの高岡さん。えー!って感じです。あの高岡さんがすぐ前を走ってる。ペダリングというか、フォームが超綺麗。見とれてしまいました。見とれてたら「変わって!」と後ろの人に言われて前へ。前へ出るとキツいけど、もう引くしかないです。前に誰もいないってキモチイイ!中継車に映ってるかなーなんて思いつつ踏みます。もうやるしかない、で先頭に出たら引きます。3回ローテで先頭に出て思ったこと。キモチイイけど、これはキツい。ただでさえコロナ後遺症で無い体力が削られる。ということで集団に下がります。

集団に下がったところで高岡さんや六本木エクスプレスの人たちがトイレ休憩。一緒にトイレ休憩で止まる人もチラホラ。一気に集団のペースが緩みます。自分は前日から水分調整してトイレ休憩なしで走り切る戦略。六本木なんて気にせず行こうゼと思いましたが、誰も引かないんだから仕方ない。このトイレ休憩に付き合いたくない人は逃げ集団に乗った方がいいのかもしれませんね。

そうこうしているうちに普久川ダムの登りへ。いきなり千切れます。まあ完調でも厳しい想定だったので仕方ないかなーとは思いましたが、コロナ後遺症のせいで想定以上に登りがキツい。序盤の平坦をメイン集団に付いて行けたことで完走できるんじゃないかと思い始めてたのですが、やっぱり簡単にはいかないかという感じ。とは言っても踏むしかないんですけど。下りで少し取り返すも二回目の普久川では集団らしい集団もいなくなり、完走も怪しくなり始めます。750ml×2でいけると思ったボトルも足りず、急遽ペットボトルを貰って走りつつ飲んで捨てるエリアで捨てて、その後も水分節約しつつ走ります。もう登りは全く登れないので平坦と下りでどうにかしようとしますが、平均時速も30km切ってしまってダメか~と思ったら160km地点の宮城関門で引っかかってDNF、レース終了。

後でログを見てみると、一回目の普久川は4年前に途中で足攣っても20分で登れてたのに26分。二回目の普久川は更にペースダウン、4年前は落車で出血ダラダラで24分で登れてたのに38分。学校坂は22分だったのに対し32分。普久川一回目と二回目の間の平坦、Hwy2のスプリントも4年前16分に対し18分。こりゃ完走できないわなという感じ。完調だったらどうだったんだろうとか、1年間準備してきたのにどうしてあのタイミングでコロナになってしまったんだとか色々ありますが来年リベンジですね。

総括とか反省点とか。序盤で先頭引く意味は全くない。けど気分は良かったし、高岡さんの走りも間近で見られたし今年はこれでよかったかな。集団内で移動もできるようになって、積極的なレースはできた。水分はトイレ休憩なしで行くとしても、レース中はもう少し摂取すべき。DNF後にペットボトル二本飲んでもトイレは13時過ぎまで尿意なし。水分不足なのかコロナ後遺症のせいなのか分からないけど、後半ちょっと朦朧とした感じもありました。来年は補給が通常なら500~750ml×2でいいし、ペットボトル補給継続ならボトルは1L×2でレース中に水分をもっと摂っていこうと思う。あと完調でも登りは厳しかったと思うので、引き続き登りを練習して来年は先頭かメイン集団で普久川ダムを超えたい。色々思うところもありましたが、やっぱり参加してよかったです。ツール・ド・おきなわ最高!