2023/1 月間走行距離

距離611.5km、高度3386m。11月から続いていたふくらはぎの膝側付け根の違和感が酷くなってきたのと、内腿にも違和感が出て中旬からはほぼ休養。踏むと攣ったようになってしまうし、しばらく休むしかなさそう。PBPプレレジしてしまったけど諸々手配もしなくてはいけないし、色々困りました。4年前もだけど、なぜPBPイヤーに調子悪くなるのか。取り敢えずスポーツ整形外科でMRI検査予定。

Oakley EVZero Blades Matte Black~Clear-black Photochromic インプレッション

初めてのロードバイク用のサングラスはTiffosiのPodium XCでした。実売5000円以下で安い、フレームレス(リムレス)で視界を遮るものが無く広そう、アジアンフィットのモデルがあるといったところが購入理由。軽くてかけ心地も良く気に入ってしまってライトナイトフォトテック(調光レンズ)のモデルを買い足して使っていました。

しかし乗る距離が長くなるにつれ、ライド後に決まって目が物凄くショボショボして充血するのが気になり始めました。ブルべでPodium XCを使用している人を見たこともあるので骨格の問題だとは思いますが、自分の場合は200km超えるロングライドになると目がかなり痛くなります。Podium XCはレンズがロードバイク用としては細めなので、もう少し広範囲を覆ってくれるレンズが大きいサングラスを探してみることに。

条件としてはフレームレス(リムレス)で、色のついていないクリアに近い調光レンズ。フレームレスは視界が広く、色のついていない調光レンズは昼間でも夜でも見やすいです。フレームレスで探すとオークリーのEVZeroシリーズのPath/Blades/Range、Giant純正のAPUS FRAMELESS、シマノのS-PHYRE R、SMITHのREVERB、ekoiのPremium 80/90、Koo(Kask)のSupernova、TiffosiのRail、dhbのUpsilonあたり。変わり種としては鼻パッド無しのAir Fly AF-301。しかしロードバイク用のサングラスは昼間だけ走る前提なのか色が付いているものが多く、調光の色無しでなるべくクリアに近いレンズのものとなると作っているメーカーは少ないです。オークリーかGiantかS-PHYRE(シマノ)に絞られてしまいました。

調光レンズの光線透過率を比べてみるとオークリーは23~69%、Giantは17~77%、S-PHYREは13~62%。暗い時は明るく、明るい時は暗くなる方が良いのでレンズだけで選べばGiant、値段も安い。しかしレンズの大きさならオークリー。買い替えの一番の理由は広いレンズにしたいということなのでオークリーのEVZero Bladesにしました。一度は使ってみたいメーカーなのと、海外通販であればそこまで高くはないというのもあります。Surfdomeで1.5万ぐらいでした。

無事届いたのですが、ノーズパッドの付属は本体に付いている一つだけ。事前に調べたところ、アジアンフィットのラージサイズとグローバルフィットのスモールサイズの両方ついてくるという情報が多かったのですが、スモールサイズの一つだけでした。かけてみるとちょっとレンズが近いです。頬骨やまつ毛が気になります。ラージサイズを別途購入して付けてみると、頬骨やまつ毛には当たらなくなりました。とは言ってもTifosiに比べると近めです。店頭で試着してからの方が無難かもしれませんね。

TiffosiのPodium XCとの比較。レンズはEV Zero Bladesの方が広いです。

オークリーの方がやや攻めてる? レンズのフレーム取付部~イヤーソック。

装着しての実走インプレ。Prizmレンズはまあ普通かなという感じ。ライド後に目がショボショボするのは完全に解消とはいかないものの、かなり改善されました。恐らく風に関してはレンズが広くなったことで殆ど遮れていると思います。まだショボショボする理由として風が入って乾く他に、目に汗が入るというのもありそうです。ライド中はとめどなく目に塩水が注入されているような状態になるので、何か汗止めのようなものを装着するとよさそうです。HALOのヘッドバンドか、ヘルメットがOGK KABUTOのFLAIRなのでウルトラスウェットパッドを試してみようかと思います。

Fulcrum Racing 3 C17 レーゼロやめてレーシング3 購入検討編

最近気になるのは練習量が増やせないこと。時間があっても疲れてライドを切り上げて帰ってきてしまうこともあります。数年前は月2000km以上走れたのが、今は月1000kmちょっとがやっと。以前より強度が上がっていたり年齢的なこともあるかとは思いますが、もう少しトレーニング量を増やせないかと機材面を見直してみることにしました。

まず思い付くのはホイール。普段用としてRacing ZEROのC15 CULTを1万km以上使ってきたのですが、Speed 40Cと比べると疲れやすいです。カーボンの乗り心地の良さとかもあるけど、一番大きいのはレーゼロのかかりが良すぎる極太アルミスポーク。細い一般的なスチールスポークのホイールの方が脚に優しいです。かと言って毎週のように輪行するしAC3ブレーキ面の削れも気になるので、Speed 40Cを普段用として使う気にはなれません。レーシングゼロは唯一無二のホイールでとても気に入っているのですが、ロードバイクに乗る目的がロードレースになってきた今、本番用のSpeed 40Cと乗り味が違い過ぎるのも気になります。そこで疲れにくい普段のトレーニング用ホイールを探してみることにしました。

候補としてまず挙がったのはフルクラムのWIND 40C。1555gとSpeed 40Cの1420gよりは重いですが、トレーニング用としては十分。大体1600g前後以下の重量であればレーニング用として問題ないことが経験上分かっています。しかしカーボンホイールでガンガン輪行するのもと思い、扱いやすいアルミホイールに目を向けてみます。シャマルウルトラ・・・2:1のレーゼロと比較すればG3組は疲れにくいだろうけど、レーゼロと同じく疲れやすいアルミスポークというのが気にかかります。疲れにくいスチールスポークだと気になるのはゾンダ、レーシング3、キシリウムSL、Vision Trimax30KBあたり。キシリウムSLはリムハイトが低く平坦つまらなそうで除外、VisionのTrimax 30KBはチューブレスレディのホイールをクリンチャー運用するとタイヤの付け外しに苦戦する可能性もあるのと、結局カンパ・フルクラムの信頼感でゾンダかレーシング3のどちらかにすることにしました。今まで色々なホイールを履いたり手組みしてみたりして思ったのは、カンパ・フルクラムのホイールは数字に表れない良さがあり、スペックが同程度であればカンパ・フルクラムから選びたくなってしまいます。

恐らくゾンダはG3組ですから2:1組のレーシング3に比べて剛性は劣ります。しかしプロが練習で使用しているぐらいですからトレーニング用として剛性に問題はないでしょう。ブルべで三船さんが敢えて使っていたり、ロングライドやPBP用としても使えそうです。疲労度を減らすという意味ではレーシング3より良いかもしれません。

随分迷ったのですが、選んだのはレーシング3。本番用のSpeed 40Cと組み方が同じ2:1で感覚が揃うというのがまず一つ。あとは設計がゾンダや最新のレーシングゼロC17よりも新しくリムのR2切削がカッコよかったのと、リムの素材がレーゼロと同じ6082-T6というのにも惹かれました。まあなんだかんだで単純にフルクラムが好きだからですかね。レーゼロはやめるけど好きだし、Speed 40Cも値段に負けない素晴らしいホイール。もうここまで来たらフルクラムで揃えてしまうかって感じです。

ISMサドルのススメ&選び方 PN3.1 インプレッション

自転車のサドルなんて詰まるところ合うか合わないかで、それは地面からお尻の間全てのものの組み合わせ・・・路面、フレーム、シートポスト、サドル、レーパンのパッド、ポジションという何通りもある組み合わせで決まるわけで、正解は人それぞれ。おすすめも何もないのですが、それだけにサドル沼なんて言われます。

自分の場合、純正から最初に交換したサドルは何となく送料調整で買ったwiggleブランドCOSINEのTIエンデュランスサドルでした。座面が平らなメリダRIDE80純正サドルと比べると真ん中に溝があって、そのせいか股間(尿道・会陰部)が痛くない。ということは、もっと真ん中の溝が広かったり穴が開いてたりするともっと楽になるのか?と思い、真ん中の溝が深かったり、穴が広いサドルを物色。真上からのサドルの写真を重ね合わせたりしつつ、これだ!と次に買ったのはSpecializedのPower Arc Expert。当時としては穴が一番広い部類だったのと、ダンシングに切り替えたりの時に引っかからない方がいいかなとショートサドルを購入。しばらくは満足して年間17000km走ったり、600kmブルべを走り切ったりしました。

しかしロードバイク初心者を脱却して徐々にハンドルを下げてポジションが変わってくるつれ、パワーサドルでも会陰部の圧迫感が気になってきました。もっと圧迫感がない、痛くない良いものがあるのでは?と探してみて気になったのがISMサドル。まず穴が圧倒的に広い、穴が開いているというか穴ですらなく、先が割れてます。Power Arc Expertを買った時もですが、穴が開いてりゃ圧迫するものがないんだから痛みも減るだろみたいな超単純な思い付きで購入検討しました。しかし一口にISMサドルと言っても種類が多い。

モデル パッド 重量 レール材質 サイズ フック
PN4.1 40 295g CrMoレール 255×125mm なし
PN4.0 30 256g ステンレススチール
ALLOYレール
255×125mm なし
PN3.1 40 292g CrMoレール 255×120mm なし
PN3.0 30 255g ステンレススチール 255×120mm なし
PS3.0 カーボン なし 154g カーボン 255×120mm なり
PN2.1 40 358g CrMoレール 270×120mm あり
PN1.1 40 386g サテンスチールレール 275×110mm なし
PN1.0 Attack 25 316g Ti合金レール  275×110mm なし
PL1.1 Prologue 30 340g CrMoレール 275×135mm なし
PL1.0 Breakaway 30 318g Ti合金レール 275×135mm なし
PS2.0 Road 30 310g CrMoレール 245×130mm あり
PS1.1 30 310g CrMoレール 250×130mm あり
PS1.0 Time Trial 15 272g Ti合金レール 250×130mm あり
PS1.0 CR 15 295g CrMoレール 250×130mm あり
PR3.0 Typhoon 60 360g SSレール 235×145mm あり
PR2.0 40 370g サテンスチールレール  250×130mm あり

本国HPのISMサドルの選び方。元々ISMサドルはトライアスロン向けのサドルで、トランジットで引っ掛けるためのフックが付いています。しかしフックがあるとサドルバッグが付けにくいのでフックがあるモデルをまず除外。フック部分を加工してサドルバッグを付けられるようにする方法もあるようなのですが、最初からフック無しのモデルもあるのでフック無しから選ぶことにします。先が割れているせいなのか、平地中心のトライアスロン用せいなのかISMサドルは全体的に重量が重め。パッド有りで軽いPN3.0にしてみました。

まずセッティング。これがISMサドルでは大事です。一般的なサドルでもセッティングは大事ですが、セッティング方法が一般的なサドルと大きく異なるという意味で大事です。

簡単に言えば、一般的なサドルの着座位置より前に座る、そのために一般的なサドルよりも後ろにセッティングする、そのためにセットバックが大きいシートポストに場合によっては変更する必要があります。若干前下がりにすると良い具合になります。後ろの広大な座面は無視して、割れてる位置にちょこんとお尻をのせるイメージ。前乗りです。

※ISM本国HPより。

自分の場合は25mmセットバックのシートポストにMAX後退させてISMシートを取り付けています。MAX後退はシートポストメーカー的には非推奨の取り付け方ですが、クロモリレールのISMシートで前乗りする分にはモーメントがそれ程かからないので問題ないと思います。ちなみに一般的なサドル、例えばセライタリアのSP-01であれば自分の場合セットバック0mmのサドルで中央ぐらいの取り付けで丁度よいのですが、ISMだと25mmセットバックのMAX後退で丁度よくなります。そのぐらい一般的なサドルと付ける位置が違います。

インプレ。自分には凄く合っていた!以上。で終わってしまうのですが色々書いてみると、まず股間、会陰部・尿道の痛みがPower Arcより更になくなりました。TTサドルだからか、TTポジションが取りやすいです。ロングライドではPower Arcも痛みが出にくいサドルでしたが、さらに出にくいサドルでした。600kmブルべもいけます。先割れ構造のせいもありますが、座面が柔らかいせいもあるでしょうね。乗り心地が凄く良いです。ISMサドルの30とか40とかの数字は大きいほどソフトなパッドが入っているのですが、PN3.1の30は各社がロングライド向けとして出しているサドルよりも柔らかいです。でも柔らかいのにパワーが逃げていくような感じは不思議とありません。坂でも力強く登れます。まあ合っているからそうなるわけで、詰まるところサドルってホント偶然合うサドルに出会うか出会わないかってだけです。それだけに色々試したくなって沼なわけですが。

褒めてばかりでもなので悪いところを。重量が252gと重いです。191gのセライタリアのSP-01 BOOST Ti316 スーパーフローに交換してみたら、ダンシング時にメチャ軽い。61g差でもかなり違います。支点となる地面からは距離があるのでモーメントにすると61gでも結構な差になっているのでしょうね。バイクを振るような走りを多用するならISMサドルはあまりよくないかもしれません。

余談ですがこのセライタリアのSP-01 BOOST Ti316 スーパーフローに交換した時の話。このサドルに興味を持ったきっかけはPower Arc ExpertやISMサドルを検討した時と同様、真ん中に派手に穴が開いているからです。そして前方が割れているISMが良かったので、後方が割れてるSP-01はどうなんだろう?と。しかし結論から言うと全く合いませんでした。SP-01は座面が尻や腿の付け根に刺さるような感覚があり、乗っていられません。穴が広ければ単位面積あたりの力も増すわけで、圧力が高くなります。形状が合っている穴開きサドルなら尿道や会陰部の圧力を逃がす恩恵だけ享受できますが、形状が合わない穴開きサドルだと尻や腿に刺さります。

何故合わなかったのか考察してみると、恐らく一番の原因はSP-01は座面がほぼフラットだということ。今まで合うと感じたPower Arc Expertはスペシャ得意のBody Geometryで曲線形状、ISMのPN3.0も前が下がっています。

SP-01もこのぐらい極端に前下がりにセッティングするとそこそこ悪くないのですが、それでもそこそこ悪くない程度でISMの方が遥かに良いです。逆に言えば、フラット座面が合っていて前下がりや曲面になっている座面のサドルが合わない人にとっては、ISMも合わない可能性が高いでしょうね。

選び方としては、幅143mmのパワーサドルから幅120mmのISMサドルでも問題なしなので、幅はあまり気にする必要なかったです。表記よりも広めに感じます。ただ後発モデルほど幅が広く絞り込まれた形状になっているので、その方が合う人が多いのかもしれません。重さについてはサドルの場合50gでもダンシング時に差を感じるので、バイクを振ってダンシングするのを多用するライダーには合わないかもしれません。重量は全モデル重い傾向。30でもパッドは十分厚めなので、一般的なサドルからの交換であればパッド30以下でなるべく軽いモデルから試すのをお勧めします。敢えて言うならばPERFORMANCE NARROWに属するモデルがISMサドルの中ではロード向きです。太腿のクリアランスが広く、ポジションの自由度も高く、軽くてパッドも適量です。PN3.0、PN4.0あたり。

まあほんとにサドル結局合うか合わないかというだけなんですが、今のところ自分にとってはISMが最高のサドルです。若干幅広になった最新モデルのPN4.0や、クッションが更に柔らかい40のPN4.1もPBP向けに試してみようかなと思っています。

 

Fulcrum Speed 40C ファーストインプレッション~走行2000kmインプレ

そんなわけで、UCI applovedじゃないとダメだから割と仕方なく買ったSpeed 40C。届くまでは、ルールでOKならニセコクラシック中華カーボンで出たかったなあ値段の割にメチャメチャ性能いいし、Speed 40C糞高いなブランド料にお布施したなあとかモヤモヤしてました。しかししかし、届いてみると、そんな気分は吹き飛びました。まず見た目が良い!

風洞実験したらこうなりましたと主張しているような造形のハブ。表面はなーんかヌルっとした独特の艶を放つ質感で、めちゃくちゃカッコイイ!

リム。ブレーキ面のAC3と、ブレーキ面以外は美しい仕上げのクリア塗装。最近流行のマットよりもツルっとクリア塗装が好きなんでこれは良いです。最新の設計であるBORA WTOと比べればリムプロファイルはU字というよりV字。

ハブもリムも中華カーボンとは違う高級オーラで感心しました。Speed 40CはピナレロF12の純正オプション採用ホイールだったわけで。Helium SLXと組み合わせればこれでハイエンドフレームにハイエンドなカーボンクリンチャーホイール、もうこれmotorcycleで言えばmotoGPマシンじゃないかとテンションが上がります。重量は実測でフロント635g・リア805g。リアの軽さが際立っていますね。手に持った時点で軽さを感じます。

チューブはシュワルベのEXTRA LIGHT 18-25C SV20-ML。普段使いも考えているので、ラテックスやTPU(熱可塑性ポリウレタン)ではなく扱いやすいブチルチューブ。最軽量クラスの51~52gはちょっと怖いので、今までロングライドで使っても問題ない軽量クラス60~70gぐらいのものから選びました。バルブ長は見た目や空気抵抗、重量バランスを考えるとなるべく短くしたいところ。リムハイト40mmだと48~50mmが合います。40mmだとちょっと足りません。42㎜ぐらいがあればジャストですが、市販品ではなさそうです。

GP5000の25Cを嵌めてみます。カーボンリムなのでレバー使わずに手だけでいければと思ってましたが、簡単にいけました。2WAY-FITじゃなくクリンチャー専用にしてよかったな瞬間、狙い通り。はやる気持ちを抑えてレーゼロから履き替えて走ってみます。

まず驚いたのが乗り心地の良さ。これはSpeed 40C特有のことではなく、アルミからカーボン、22~23Cから25Cにした影響が大きいとは思いますが、それにしても良いです。そして乗り心地が良いのに柔らかいということもなく、平地でパワーを入れたり坂で全力ダンシングしても気持ちよく進んでくれます。レーゼロ比だと若干の柔らかさも感じますが、別にグニャグニャした感じではなく、真円を保ったうえでの若干の柔らかさ。適度なしなやかさと言った方がいいかも。かかりも良いです。それと平地も登りも中華カーボンのICANチューブラーより進む感じがあります。進むというより前に勢いよく飛んでいくような感じで、ずっと乗っていたくなるし、ついついペースが上がってしまいます。重量はタイヤ込でICANが前後で1805gに対しSpeed 40Cは2040gと重いけど、登りやすいのは断然Speed 40C。この辺はICANが悪いということではなく、汎用品の組み合わせで所謂手組みに近い中華カーボンと、専用リム/ハブ/スポークで設計してある完組の差かもしれません。コーナリングの安定感も良いです。

雨の日のブレーキの効き。ツール・ド・おきなわのスタート付近が雨上がり始めの小雨でしたが、効きは十分でした。この辺は雨でも効くリムブレーキのカーボンということでブレーキ面がAC3のSpeed 40Cを選んだのですが狙い通り。しかし聞いた話だと、AC3の溝は2万kmも走るとなくなってしまうようです。自分の場合はニセコと沖縄のレース二週間前からの練習とレース本番しか使っていなくて走行距離2000kmぐらい。普段使いも考えてクリンチャーにしたのですが、結局レース前とレース時だけの使用になりそうです。新品時は晴れでも雨でもアルミより効きますね。ブレーキパッドはリム面の温度の上がりにくさでSWISS STOPのFLASH PRO BLACK PRINCEを使用。

褒めてばかりでもなので欠点を探してみます。購入検討編でも書きましたが、今となっては若干設計が古いところですかね。Speed 40Cは内幅17mm/外幅24.5㎜、BORA WTOは内幅19mm/外幅26.5mm。GP5000など最新のタイヤは19Cを基準に、例えば25Cであれば19Cに嵌めた時に25mmになるように設計されています。とは言っても17CのSpeed 40Cに25Cを履かせても乗った時の違和感は特になく、リムとサイドウォールの面も揃っているように見えますけどね。最新のBORA WTOと比べると、スポークの高級感も劣ります。BORA WTOはスポークもSpeed 40Cのハブのようなヌルっとした独特の艶で、全体的な高級感が更に一段増しています。スポーク形状もSpeed 40Cが薄くほぼ四角なのに対し、厚みは多少あるのですが丸っこい形。わざわざスポークを変更したということは、WTOの形状のほうがエアロなんでしょうね。購入検討時に懸念したBORA WTOのタイヤの外しにくさですが、出先でパンクをサクっと直していた方もいたので馴れかもしれません。それでもクリンチャー専用よりはやりにくいとは思いますが。

総評としては究極のオールラウンドでどこでも使える超優秀ホイール。自分はロードレース用途で買いましたが、クリテリウムヒルクライムでも使えると思います。乗り心地がよいのでロングライドにも適しています。登り特化とか、巡航特化とか、尖ってはいないけどオールラウンドにいけます。今となっては最初の仕方なく買ったモヤモヤ感は完全に消えてなくなってしまいました。むしろ清々しい気分です。買ってよかったSpeed 40C、ありがとうフルクラム。これは良いホイールです。

 

ツール・ド・おきなわ 市民210km 2022 ~レース編~

ヤビツのタイムは伸び悩んだりしていましたが、まあ完走はできるだろうなという走力をつけて臨んだツール・ド・おきなわ210km。直前に大変なことが起こりました。レース二週間前になんと新型コロナに感染。諸々キャンセルも考えましたが、ここまで来たら走りたいなあと。祈る思いでひたすら薬を飲んで、なんとか熱は下がりました。しかし機材チェックのために5日前に走ってみると全くパワーが出ません。すぐバテるし思いっきり踏んでも300Wに届かないみたいな状態。一定時間300W以上キープとかじゃなくて、300Wに瞬間的にも届かないレベル。新型コロナの後遺症ってヤツです。沖縄のために1年頑張ってきたのに何だこの弱さは…色々な思いがよぎりましたが、気持ちを切り替えてできることをやります。引き続き休んで薬飲んで祈るぐらいですけど。

当日の朝。なんと雨です。こんなこともあろうかと備えたAC3リムのSpeed 40C、スタート地点に移動中に試しにかけてみると普通に効きます。体調は今一つで天気も悪いけど、なんだかテンションあがってきます。もうここまで来たらやれるだけやるしかない。

スタート・・・パレードからいつリアルスタートになったのかよく分かりませんが、メイン集団に付いていけます。これで何だか更にテンション上がります。後からログを見ると、ほぼ平坦の序盤68kmは平均41.9kmでしたが集団効果でパワーは平均129w。短い坂で短時間280W弱ぐらいなので調子悪くても付いて行けて当然なのですが、この時はダメダメだと思ったのに何だか付いて行けてる!ってだけでテンション上がってしまいました。

ツールド沖縄に臨むにあたって決めていたのは、絶対に消極的な走りはしないということ。ニセコとHINOARAステージの反省です。そろそろレース馴れしてきたのか、集団の中の位置取りもちょっとはマシになってきました。ズルズル抜かれて落ちていくみたいなことはなく、キープはできてます。となると、もっと前の方に行ってみようかなーなんて気になります。ちょっと集団から外れて前の方に移動してみると・・・できました。集団の中で思った位置に付ける!レース馴れしてれば当たり前の事でしょうけど、今まで先頭集団に付いて行って千切れて終わりな展開ばかりだった自分にとっては新鮮でした。ちょっと自信が出て更に前に行ってみたら・・・あれ、集団の先頭に出てしまいました。前の方、でよかったのに完全に先頭。仕方ないので引きます。ツールド沖縄のメイン集団の先頭を引く、超テンション上がります。この時はメイン集団じゃなく先頭集団と思ってたので余計に(笑)。しかもローテに入ったら前はレジェンドの高岡さん。えー!って感じです。あの高岡さんがすぐ前を走ってる。ペダリングというか、フォームが超綺麗。見とれてしまいました。見とれてたら「変わって!」と後ろの人に言われて前へ。前へ出るとキツいけど、もう引くしかないです。前に誰もいないってキモチイイ!中継車に映ってるかなーなんて思いつつ踏みます。もうやるしかない、で先頭に出たら引きます。3回ローテで先頭に出て思ったこと。キモチイイけど、これはキツい。ただでさえコロナ後遺症で無い体力が削られる。ということで集団に下がります。

集団に下がったところで高岡さんや六本木エクスプレスの人たちがトイレ休憩。一緒にトイレ休憩で止まる人もチラホラ。一気に集団のペースが緩みます。自分は前日から水分調整してトイレ休憩なしで走り切る戦略。六本木なんて気にせず行こうゼと思いましたが、誰も引かないんだから仕方ない。このトイレ休憩に付き合いたくない人は逃げ集団に乗った方がいいのかもしれませんね。

そうこうしているうちに普久川ダムの登りへ。いきなり千切れます。まあ完調でも厳しい想定だったので仕方ないかなーとは思いましたが、コロナ後遺症のせいで想定以上に登りがキツい。序盤の平坦をメイン集団に付いて行けたことで完走できるんじゃないかと思い始めてたのですが、やっぱり簡単にはいかないかという感じ。とは言っても踏むしかないんですけど。下りで少し取り返すも二回目の普久川では集団らしい集団もいなくなり、完走も怪しくなり始めます。750ml×2でいけると思ったボトルも足りず、急遽ペットボトルを貰って走りつつ飲んで捨てるエリアで捨てて、その後も水分節約しつつ走ります。もう登りは全く登れないので平坦と下りでどうにかしようとしますが、平均時速も30km切ってしまってダメか~と思ったら160km地点の宮城関門で引っかかってDNF、レース終了。

後でログを見てみると、一回目の普久川は4年前に途中で足攣っても20分で登れてたのに26分。二回目の普久川は更にペースダウン、4年前は落車で出血ダラダラで24分で登れてたのに38分。学校坂は22分だったのに対し32分。普久川一回目と二回目の間の平坦、Hwy2のスプリントも4年前16分に対し18分。こりゃ完走できないわなという感じ。完調だったらどうだったんだろうとか、1年間準備してきたのにどうしてあのタイミングでコロナになってしまったんだとか色々ありますが来年リベンジですね。

総括とか反省点とか。序盤で先頭引く意味は全くない。けど気分は良かったし、高岡さんの走りも間近で見られたし今年はこれでよかったかな。集団内で移動もできるようになって、積極的なレースはできた。水分はトイレ休憩なしで行くとしても、レース中はもう少し摂取すべき。DNF後にペットボトル二本飲んでもトイレは13時過ぎまで尿意なし。水分不足なのかコロナ後遺症のせいなのか分からないけど、後半ちょっと朦朧とした感じもありました。来年は補給が通常なら500~750ml×2でいいし、ペットボトル補給継続ならボトルは1L×2でレース中に水分をもっと摂っていこうと思う。あと完調でも登りは厳しかったと思うので、引き続き登りを練習して来年は先頭かメイン集団で普久川ダムを超えたい。色々思うところもありましたが、やっぱり参加してよかったです。ツール・ド・おきなわ最高!

2022年トレーニングまとめ

距離13005.2km、高度143641m。距離は2018年の17525.5kmには及ばないものの、高度は143068mを更新して過去最高。2022年に入ったあたりからGarminの調子が悪く獲得標高が低めに出てしまうので実際は160000m超えていると思います。

 

2018ベスト→2022ベスト

都民の森 53:34→51:53

4年ぶりに走ったら思ったほど伸びてなった。50分切りたい。

 

2021ベスト→2022ベスト

ヤビツ峠 39:39→35:00

2022年はハーフエベレスティング7回、最高一日9本、年間129本登ったヤビツ峠。最後のベスト更新は3月で12本目、以後117本ベスト更新無し。ちょっと行き詰ってる感もありますが壁を突破していきたい。2本目、3本目とかのベストは上がっているので、ベースの力は上がっているハズ。

 

2023年の目標はPBP完走、そのためのSR(残すは600km)、ニセコクラシック上位20%、ツール・ド・おきなわ210kmシード獲得。2022年はレースに3回出ましたが、レースに出ることが良いトレーニングにもなると感じたので、もっとレースに出ようかと思っています。あと無理はしないけど、練習量をもっと増やしていきたいかな。