ロードバイク組み立て その16 ~ブレーキワイヤー調整のコツ~

これもシフトワイヤーの調整とやるべきことは同じ。

merida80.hatenablog.com

フロントディレイラーとリアディレイラーのシフトワイヤー、フロント/リアブレーキワイヤーもやるべき事は本質的に同じで、「適正な可動域を設定」して「適正な張力でワイヤーを取り付ける」必要があります。

というわけなのですが、「適正な可動域を設定」はマニュアル通りで問題なくできると思います。まず左右のブレーキシューがリムから等距離になるようにセンターを出し、当たり面を調整。トーインは自分は付けません、握ればすぐ効くリムにギリギリまで近いようなセッティングが好み。付けなくてもそのうちシューが削れて勝手に付いてはしまうんですが。次は「適正な張力でワイヤーを取り付ける」わけですが、これもフロントディレイラーと同様、

ロードバイク整備初心者がシマノのマニュアル通りにやるとどうなるか? ワイヤーの張り具合は殆ど適正よりも緩み気味方向になると思います。なので、「適正な張力でワイヤーを取り付ける」というのは現実的には「ワイヤーを張り気味に取り付ける」と言い換えてもいいと思います。適正より張り気味という意味ではなく意識的に張り気味ということです。

どのようにワイヤーを張った状態を作ってやるか?一つはワイヤーをペンチで挟んでグイグイ引っ張る。もう一つマニュアルには書いていない効果的な裏技が、ワイヤーの経路を短くしてやる。これをやるとペンチで引っ張らなくても「ワイヤーを張り気味に取り付ける」、つまり「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。

ワイヤー経路を短い状態にして留めると簡単です。キャリパーのワイヤー調整機構は伸び側に予め伸び側に余裕がある状態にします。ブレーキキャリパー自体をグっと握って動かして、シューをリムに当てます。このキャリパーを動かした状態がワイヤー経路が短くなっている状態。押し当てるレベルでワイヤーを留めると近すぎてブレーキを握っていなくてもシューがリムに触れてしまうので、ほんのちょっとシューがリムに触れてるなぐらいでワイヤーを留めるとちょうどよくなります。一発でうまくいかなくても何度か微調整して探っていけば、ペンチでグイグイ引っ張るよりは簡単に取り付けることができます。

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これで一応完成ということで、自分でバラ完でロードバイクを組み立てる編は終わりです。ロードバイクの組み立て方は検索すればいくらでも出てくるのですが、恐らくロードバイクの整備に慣れている人が書いたものが多いようで、当たり前すぎる部分が省かれているような気がしました。自分はこれがロードバイクを組むのは一台目なのですが、初めてならではの失敗やら詰まりそうな場所、マニュアルには書いていないちょっとしたコツなども含めて初心者視点で書いてみました。これからロードバイクを組んでみようという人の参考になれば幸いです。