ロードバイク組み立て その15 ~リアディレイラー&シフトワイヤー調整のコツ~

リアディレイラーもフロントディレイラーと同様、

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フロントディレイラーとリアディレイラーのシフトワイヤー、フロント/リアブレーキワイヤーもやるべき事は本質的に同じで、「適正な可動域を設定」して「適正な張力でワイヤーを取り付ける」必要があります。

というわけなのですが、まず「適正な可動域を設定」はマニュアル通りで問題なくできると思います。次は「適正な張力でワイヤーを取り付ける」わけですが、これもフロントディレイラーと同様、

ロードバイク整備初心者がシマノのマニュアル通りにやるとどうなるか? ワイヤーの張り具合は殆ど適正よりも緩み気味方向になると思います。なので、「適正な張力でワイヤーを取り付ける」というのは現実的には「ワイヤーを張り気味に取り付ける」と言い換えてもいいと思います。適正より張り気味という意味ではなく意識的に張り気味ということです。

どのようにワイヤーを張った状態を作ってやるか?一つはワイヤーをペンチで挟んでグイグイ引っ張る。もう一つマニュアルには書いていない効果的な裏技が、ワイヤーの経路を短くしてやる。これをやるとペンチで引っ張らなくても「ワイヤーを張り気味に取り付ける」、つまり「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。

ワイヤーの経路を短くしてやります。リアのディレイラーを手で動かして、もしワイヤーが取り付けられていればワイヤーで引かれている状態にすればいいわけです。具体的にはローギア(一番歯数が大きいギア)側から3~4枚目ぐらいにディレイラーを動かし、そこでシフトワイヤーを軽く張って留めてやるとちょうど良い塩梅にワイヤーが張れます。調整範囲から外れてしまっている場合は微調整を何度かすればOK。フロント同様、張る方向に調整域が余っていればベスト。ですがやはりフロント同様、一度も調整せずにワイヤーの寿命がきてしまうことばかりで、自分の場合は初期伸びは言われているほど起きたことはないです。しばらく乗った後にシフト不調で調整が必要な場合、調整するよりもまず、ブラケットカバーをめくってSTI内部等でワイヤーが切れかけていないか確認した方がよいでしょう。(つづく)