GIANT TCR ADVANCED 0改 (2012年モデル・電動⇒R9100機械式デュラエース化) ファーストインプレッション
さて色々吟味してパーツを選んで、行き当たりばったりで何とか組み上げたTCR AD0改のインプレです。
まず、普通に動くことに感動!自分でゼロから組んだロードバイクが動くって何とも言えないものがあります。そしてアルミエントリーバイクのメリダRIDE80からカーボンフレームのロードバイクのTCR AD0改に乗り換えてまず思ったのは、『細い!』ってこと。細いってどういうことかと言うと、何か軽くて薄い木の板を立てた状態の上に乗ってるような感じなんですよね。それまでのRIDE80はママチャリよりは軽いんですが、良くも悪くもママチャリの延長線上であったように思えます。金属の塊の上、太い金属の棒の上に乗っている感じ。太さがありました。それが薄い木を立てた状態の上に乗っている細い感じに変わって、軽いからか少し漕げばスムーズにスーっと進んでいく。2kg軽くなったハズなので軽さに期待していたわけですが、軽いよりもとにかく『細い』って思いました。この独特の線の細い何かに乗っている感じ、アルミとカーボンの素材の違いというより作りの違いもあるのかもしれません。後でアルミのハイエンドフレームのTCR SLRに乗った時はカーボン寄りの細さが感じられました。ともかくちょっと軽くなるぐらいの違いかなと思ってたので、この細さは最初はビックリしましたね。この『細い』って表現、読む人に伝わるのか不安(笑)ですが、上から見て細いってことです。最初は軽さと細さに驚き&戸惑いました。
そしてもう一つの驚きが9100デュラエースの変速性能。まずフロントが普通に変速する嬉しさ。2400クラリス+FSAクランクはどう調整しても変速に不安があり、チェーン落ちしたりアウターに上げるのに手間取ると面倒だからアウターのまま押し切るみたいな乗り方をしてしまうことも多かったです(恐らく2400クラリスの問題というよりクランクがFSAでシマノでないのが原因?)。9100デュラエースは6700kmまでノーミス、13000km走った今でもチェーン落ちはその一度だけ。インナーからアウターへの変速時も気持ちよくチェーンが乗ってくれます。デュラエースにしたのは軽さ以外にもRIDE80で不満だった変速性能をどうにかしたいというのがあったのですが、これは大大大大大満足。気を使わずストレスなく変速できるって素晴らしい。
リアの変速も凄い。レバーを操作する前に変速が終わってるんですよね。そんなわけあるかって感じですが、オマエはもう変速しているなんですよ。まあ冗談ではなく、デュラ以外でもSTIレバーをユックリ操作してみるとカチっと言う前に変速するわけですが、ストロークが短いのでレバー操作する前に変速しているように感じてしまうのでしょうね。2段、3段落としも速い。リアに関しては2400クラリスでも何の不満も無いというか2400クラリスでもスゲェ!と思ったぐらいなので、それ以上のものがあったのかーと感心しました。
F/Rディレイラーの変速性能を分かりにくい例えをしてしまうと2400クラリスのギアはバイクで言えばグニャグニャして入りも悪いスズキ、9100デュラはカチカチ入るホンダ。ホンダの中でも特にシフトが素晴らしいNSRです。分かりにくい例えする意味あるの?って感じですが(笑)、精密機械って感じでサクサク決まります。
クランク。これは特に何も感じませんでした。言われてみればデュラ軽いかも&ウイッシュボーンのセラミックBBのせいか若干滑らかかな?ってぐらい。事前に調べた情報では固すぎて初心者には脚が負けて疲れる等々ってのも見かけるのですが、いきなりデュラエースでも個人的には大丈夫だと思います。組みあがって試走した翌日に200kmブルベ行ってきましたが全然OK。むしろフロントの正確無比な変速性能に貢献しているだろうし、初心者こそ金銭的余裕があればデュラエースをお勧めします。
乗り心地。これは大きく変わりました。めちゃめちゃお尻に優しい!24Tと柔らかめのカーボンだからか、シートポストのせいもあるかもしれませんが、乗り心地は本当に良くなりました。お尻が全然痛くならない。カーボンも固いものは乗り心地が悪い話も聞くので、ロングライドも考えて柔らかめのカーボンフレームにしたのは大正解でした。ちなみに600kmブルベもTCR ADフレーム+スペシャライズドのPower Ark Expertサドルでクリアしました。
ビンディングペダル。スピードプレイのウルトラライトアクションにしたわけですが、裏表がない&軽い力で付け外しが可能で扱いやすく正解でした。それでも立ちゴケはありましたが(笑)。フラットペダルからスピードプレイでシマノは使ったことないから、シマノとの比較はできません。
パーツは集まってても、見た目はRIDE80の方が気に入ってたこともあったり面倒だったりで数か月放置してたりしましたが、こんなに良いならもっと早く組んどけばって感じですね。良いバイクに仕上がりました。
ALEXRIMS ALX473 7000km長期乗り込みインプレ
ファーストインプレッションは、
こんな感じだったのですが、その後7000km(正確には7343.1km)乗ってからのインプレ。
まず剛性について。手持ちの他のホイール(RIDE80ノーマル鉄下駄・マヴィックキシリウムプロSL・ICANチューブラー35mm)の中では一番柔らかいけど、悪い方向で気になるレベルの柔らかさではないです。ダンシングでも剛性が問題で力が極端に逃げたりはしない。キシリウムプロSLと比べればそりゃしっかりしてない感はありますが。余談ですが無印のALX473でそんな感じなので、現行のハブフランジが大径化して横方向の剛性が増したALX473 EVOならまず問題ないんじゃないかと思います。柔らかいというよりウィップ感があるぐらいでしょうね。ALX473の次のホイールはキシリウムプロSLしたのですが、同じ踏み方をするとすぐに足が痛くなって、踏むより回すぺダリングに変えたら痛みはなくなりました。柔らかいALX473の時の方が踏んでいたようです。乗り方で対応できるぐらいの違いですが、一応ALX473はロングライド向けとも言えます。
耐久性は特に問題なし。7000km超えてもノーメンテでフレ等ありません。フリーもノーメンテで渋くなったりもなく、普通に回ります。
高級ホイールにあるような、ホイールが無くなったかのような感じはないです。確かにそこにホイールがあります。ただ、値段を考えると17Cワイドリムでリムハイト30mmでこの重量って十分だとは思いますが。
チューブレスレディなわけですが、それ程タイヤを嵌めにくいわけではありません。一部チューブレスレディなホイールではクリンチャー専用と比べてタイヤが嵌めにくいという話も聞きますがALX473は問題なし。クリンチャー専用と比べれば、ほんの少し嵌めにくいかな程度。出先でパンクしても割とサクッとチューブ交換できます。
総評としては、この価格帯で軽いアルミホイールで考えているけど、リムハイトもチョイ欲しいみたいな場合は良い選択肢なんじゃないかと。見た目も爽やかでカッコいいですし。個人的には買って良かったホイール。
ちなみにマヴィックのキシリウムプロSLに変えてしまった理由は自分の不注意でフロントのリムをダメにしてしまったからで、何もなければずっと使い続けていたでしょうね。高級アルミホイールの乗り味を知ってしまった今は、もうちょっと頑張ってしまうのがお勧めと言いたい気もするんですけど、そんなことを言い始めたらフレームもコンポもホイールも全部ハイエンドが良いですよって話になってしまう。段階を踏むことで違いを楽しむこともできるし、とりあえず鉄下駄の重量面のネガは解消できて値段の手頃なこの辺の価格帯のホイールを買うのは悪くない選択。1400g前後レベルだと、ハイエンドのアルミホイールと比べても重量面は遜色無し。主要ライバル勢のゾンダ・レー3・RS81との比較は乗ったことないので何とも言えませんが、どれも悪い噂は聞かないです。この辺で迷っているならば、もう直感で決めてしまっていいんじゃないかと。
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ロードバイク組み立て その17 ~お会計など~
勢いで始めてしまった自分でバラ完、きっかけは軽いバイクに乗りたい⇒軽さ重視ならコンポはデュラエース⇒でもデュラエースの完成車って割高だぞって思ったことでした(その1、その3)。本当にバラ完で安くできたのか?ということでお会計編。
まずは追加で買ったパーツ。
フレーム | GIANT TCR ADVANCED 0 (2012) | 70600 |
フレームパーツ | GIANT純正 | 1400 |
コンポーネント | デュラエース ST-R9100 FD-R9100 RD-R9100 |
67580 |
クランク | デュラエース FC-R9100 167.5mm 50×34 |
44280 |
スプロケット | CS-R9100-11-30 | 20980 |
チェーン | CN-HG901-11s-116L-Q | 4255 |
ペダル | SPEED PLAY ULTRA LIGHT ACTION | 16724 |
チェーンキャッチャー | TNI ボディーガード コンパクト用(92mm) | 1761 |
バーテープ | Lizard Skins DSP2.5 スカイブルー | 3827 |
ケーブル固定テープ | DIXNA(ディズナ) ケーブルストッパーテープ | 1620 |
保護テープ | 3M スコッチ 表面保護用テープ #331 50mm×32m | 1400 |
合計 | 233027 |
フレーム以外は新品を購入、送料込。実際はヤフオクのポイントバックなどがあるので21万円いってないと思います。
次に追加で買った工具。
シマノ | TL-FC36 ホローテックII BBユニット取付工具 | 2745 |
シマノ | クランク取付工具 TL-FC16 | 177 |
シマノ | プレミアムグリス 100g | 1348 |
PWT | ヘックス ビットソケットセット 差込角 3/8インチ 9.5mm IBS38HSET |
1180 |
PWT | ハイトルク ホローテックII/SM-BB9000/SM-BBR60用 BBレンチセット BB03GSET |
2038 |
PWT | チェーンフック CH207 | 398 |
藤原産業 | SK11 デジタルトルクレンチ SDT3-060 | 10400 |
BIKE HAND | YC-501A/YC-126-2A SET シマノ(ロックリング)スプロケット 取り付け/取り外しセット |
1790 |
BIKE HAND | YC-335CO ミッシングリンク用 マスターリンクツール |
640 |
TOPEAK | ミニ 18+ (チェーンカッター) | 3024 |
ツノダ | WC200 TTC KingTTC 専用工具 ワイヤーロープカッター |
1934 |
合計 | 25674 |
最後に元々持っていて流用したパーツ。
サドル | スペシャライズド Power Arc Expert | 15390 |
ホイール | ALEXRIMS ALX473 | 42228 |
ブレーキ | シマノ BR-6800 | 9500 |
タイヤ | ピレリ P ZERO VELO 4S ×2本 | 13100 |
チューブ | MAXXIS Welterweight Tube 仏48mm | 1404 |
合計 | 81622 |
・・・追加で買ったパーツ+工具で258701円、元々持ってたパーツも合わせると全部で340323円かかってました。ちなみに完成したバイクの重量を量ってみると、ペダル抜きのカタログ的な重量は7.0kg。
追加でかかった金額は26万円弱ですが、もし乗り換えだとするとアルテ組の完成車に手が届くか届かないかぐらいでデュラエースは厳しそうなので、まあ安かったのかなと。
もし何もなくて1台目からバラ完したとするとかかった金額は34万円。このくらいの金額で完成車であればアルテ組で選択肢は多いし、トータルパッケージとしてはまとまっていてコスパが良いものが多い。例えばGIANTのTCR ADVANCED PROは実売30万円で42mmハイトのカーボンホイールが入っていて7.1kg。もしカスタム禁止で35万円以下のバイクみたいなレギュレーションであれば、もうこれ買えばいいでしょというぐらい。
だがしかし!この価格帯のアルテ組の完成車って、全てがハイエンドから2つ目のグレードで組まれているんですよね。後々のアップグレードを考えると、フレームもコンポもホイールも何も残らないパターンも有り得ます。その点、自分のTCR ADVANCED 0改はコンポだけは残ります。実はこの後ホイールはアップグレードして、フレームも恐らくアップグレードすることになりそうで一応狙い通り(?)になっていたり。
金額的なことは置いといても、自分でゼロから組んだマシンって愛着も湧くし、ロードバイクの仕組みも一通り分かったのでやってよかったと思いました。組んで最初の一踏みとか、組んで最初のシフト操作してシフトチェンジした時とか、おっ!動く!!って感動の瞬間もよかったですね。また機会があれば組みたいです。
ロードバイク組み立て その16 ~ブレーキワイヤー調整のコツ~
これもシフトワイヤーの調整とやるべきことは同じ。
フロントディレイラーとリアディレイラーのシフトワイヤー、フロント/リアブレーキワイヤーもやるべき事は本質的に同じで、「適正な可動域を設定」して「適正な張力でワイヤーを取り付ける」必要があります。
というわけなのですが、「適正な可動域を設定」はマニュアル通りで問題なくできると思います。まず左右のブレーキシューがリムから等距離になるようにセンターを出し、当たり面を調整。トーインは自分は付けません、握ればすぐ効くリムにギリギリまで近いようなセッティングが好み。付けなくてもそのうちシューが削れて勝手に付いてはしまうんですが。次は「適正な張力でワイヤーを取り付ける」わけですが、これもフロントディレイラーと同様、
ロードバイク整備初心者がシマノのマニュアル通りにやるとどうなるか? ワイヤーの張り具合は殆ど適正よりも緩み気味方向になると思います。なので、「適正な張力でワイヤーを取り付ける」というのは現実的には「ワイヤーを張り気味に取り付ける」と言い換えてもいいと思います。適正より張り気味という意味ではなく意識的に張り気味ということです。
どのようにワイヤーを張った状態を作ってやるか?一つはワイヤーをペンチで挟んでグイグイ引っ張る。もう一つマニュアルには書いていない効果的な裏技が、ワイヤーの経路を短くしてやる。これをやるとペンチで引っ張らなくても「ワイヤーを張り気味に取り付ける」、つまり「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。
ワイヤー経路を短い状態にして留めると簡単です。キャリパーのワイヤー調整機構は伸び側に予め伸び側に余裕がある状態にします。ブレーキキャリパー自体をグっと握って動かして、シューをリムに当てます。このキャリパーを動かした状態がワイヤー経路が短くなっている状態。押し当てるレベルでワイヤーを留めると近すぎてブレーキを握っていなくてもシューがリムに触れてしまうので、ほんのちょっとシューがリムに触れてるなぐらいでワイヤーを留めるとちょうどよくなります。一発でうまくいかなくても何度か微調整して探っていけば、ペンチでグイグイ引っ張るよりは簡単に取り付けることができます。
これで一応完成ということで、自分でバラ完でロードバイクを組み立てる編は終わりです。ロードバイクの組み立て方は検索すればいくらでも出てくるのですが、恐らくロードバイクの整備に慣れている人が書いたものが多いようで、当たり前すぎる部分が省かれているような気がしました。自分はこれがロードバイクを組むのは一台目なのですが、初めてならではの失敗やら詰まりそうな場所、マニュアルには書いていないちょっとしたコツなども含めて初心者視点で書いてみました。これからロードバイクを組んでみようという人の参考になれば幸いです。
ロードバイク組み立て その15 ~リアディレイラー&シフトワイヤー調整のコツ~
フロントディレイラーとリアディレイラーのシフトワイヤー、フロント/リアブレーキワイヤーもやるべき事は本質的に同じで、「適正な可動域を設定」して「適正な張力でワイヤーを取り付ける」必要があります。
というわけなのですが、まず「適正な可動域を設定」はマニュアル通りで問題なくできると思います。次は「適正な張力でワイヤーを取り付ける」わけですが、これもフロントディレイラーと同様、
ロードバイク整備初心者がシマノのマニュアル通りにやるとどうなるか? ワイヤーの張り具合は殆ど適正よりも緩み気味方向になると思います。なので、「適正な張力でワイヤーを取り付ける」というのは現実的には「ワイヤーを張り気味に取り付ける」と言い換えてもいいと思います。適正より張り気味という意味ではなく意識的に張り気味ということです。
どのようにワイヤーを張った状態を作ってやるか?一つはワイヤーをペンチで挟んでグイグイ引っ張る。もう一つマニュアルには書いていない効果的な裏技が、ワイヤーの経路を短くしてやる。これをやるとペンチで引っ張らなくても「ワイヤーを張り気味に取り付ける」、つまり「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。
ワイヤーの経路を短くしてやります。リアのディレイラーを手で動かして、もしワイヤーが取り付けられていればワイヤーで引かれている状態にすればいいわけです。具体的にはローギア(一番歯数が大きいギア)側から3~4枚目ぐらいにディレイラーを動かし、そこでシフトワイヤーを軽く張って留めてやるとちょうど良い塩梅にワイヤーが張れます。調整範囲から外れてしまっている場合は微調整を何度かすればOK。フロント同様、張る方向に調整域が余っていればベスト。ですがやはりフロント同様、一度も調整せずにワイヤーの寿命がきてしまうことばかりで、自分の場合は初期伸びは言われているほど起きたことはないです。しばらく乗った後にシフト不調で調整が必要な場合、調整するよりもまず、ブラケットカバーをめくってSTI内部等でワイヤーが切れかけていないか確認した方がよいでしょう。(つづく)
ロードバイク組み立て その14 ~フロントディレイラー&シフトワイヤー調整のコツ~
フロントディレイラーとリアディレイラーのシフトワイヤー、フロント/リアブレーキワイヤーもやるべき事は本質的に同じで、「適正な可動域を設定」して「適正な張力でワイヤーを取り付ける」必要があります。
まずは適正な可動域ですが、これはマニュアル通りで上手くいくと思います。問題はワイヤーの張り方。
ロードバイク整備初心者がシマノのマニュアル通りにやるとどうなるか? ワイヤーの張り具合は殆ど適正よりも緩み気味方向になると思います。なので、「適正な張力でワイヤーを取り付ける」というのは現実的には「ワイヤーを張り気味に取り付ける」と言い換えてもいいと思います。適正より張り気味という意味ではなく意識的に張り気味ということです。
どのようにワイヤーを張った状態を作ってやるか?一つはワイヤーをペンチで挟んでグイグイ引っ張る。もう一つマニュアルには書いていない効果的な裏技が、ワイヤーの経路を短くしてやる。これをやるとペンチで引っ張らなくても「ワイヤーを張り気味に取り付ける」、つまり「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。
フロントディレイラーの場合、どうやるのか?手でフロントディレイラーをグイッと持ち上げるように動かして、もしFDにワイヤーが取り付けられていればワイヤーに引かれた状態、要はワイヤーの経路が短い状態を作ってやればペンチでワイヤーをグイグイ引っ張らなくても「適正な張力でワイヤーを取り付ける」ことができます。ただR9100デュラエースの場合は単純ではなく、ディレイラーを動かした状態にするとワイヤー取り付けボルトが斜めになり、作業がちょっとやりにくいです。2400クラリスならボルトの位置が違うので簡単なんですけど。普通のL型レンチ(アーレンキー)でも作業はできますが、首の短いミトロイのL型レンチだと作業がやりやすいです。
経路を短くしすぎた状態(引っ張りすぎ)でワイヤーを留めれば張りすぎ、経路を長くしすぎた状態(引っ張りが足りない)で留めれば緩すぎになるのですが、何度か試行錯誤しれば適正な張り具合で取り付けられると思います。張る方向に調整域が残ってる状態で取り付けられればベストです。でもワイヤーって言われてるほど初期伸びはしない気がするんですけどね。取り付け後、一度も調整することなく交換時期を迎えるパターンばかりです。伸びたから調整が必要なのかなと思ったら、伸びたのではなくSTI内部でワイヤーが切れかかっていた(まあ広義では伸びたと言えるかもしれません)みたいな。(つづく)