ロードバイク組み立て その11 ~カーボンフレームにはトルクレンチ~

カーボンフレームを買って驚いたのはその軽さ。カーボン自体も軽いのだろうけど、軽量化の努力の結果なのかかなり薄い部分もあります。 

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 TCR ADVANCED 0のシートチューブなんてこのぐらい。金属のアルミロードバイクの時は六角レンチ(アーレンキー)の柄の長さに応じてまあ適当に手ルクレンチでいいだろうと勘で締めていたのですが、この薄さのカーボンはちょっとトルクレンチなしで勘で締めるのは怖いです。ということでトルクレンチを買うことに。

一口にトルクレンチと言ってもビーム型(プレート型)、ダイヤル型、プリセット型、デジタル型と色々種類がある模様。ビーム型はトピークから出ていて値段も2000円以下と安いです。最初はこれでいいかなあとも思ったのですが、ちょっと使い方にコツがあったりトルクもそれほど正確には出ないのかなという感じ。ダイヤル型とプリセット型はトルクは正確に測定できそうですが値段が高い。ある程度締め付けトルクを正確に測定することができて、かつ値段もそこそこ安い(1万円程度)のデジタル型にしてみることにしました。

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SK11(藤原産業)のデジタルトルクレンチSDT3-060。9.5mm(3/8インチ)ソケットも購入。

使ってみると、音(締め付け中はピピピピピ・・・規定トルクに達するとピーと連続音)と光で知らせてくれて分かりやすいです。フレームだけでなくホイールの整備でも活躍してくれました。

SK11 デジタルトルクレンチ 差込角 9.5mm 3~60N・m SDT3-060

SK11 デジタルトルクレンチ 差込角 9.5mm 3~60N・m SDT3-060

 

ロードバイク組み立て その10 ~バーテープの巻き方~

色々流派があるようですが、リザードスキンのDSP2.5にはブラケットテープ用に切ったバーテープが付属しているので、ブラケットテープを使うやり方で巻くことにしました。あとは割とスタンダード?な巻き方かもしれません。

・ベタ付きを取る
これは配線前のポジション決めの時にやったことなのですが、パーツクリーナーでベト付きを取って綺麗にしました。

・下ハン部分を巻く時は上を通る時に内側へ向かって、上ハン部分は上を通る時に車体後ろ方向へ向かって巻く。
この方向で巻いた方がハンドルに力を入れた時にズレにくいようです。と言いつつ、右側間違えました(笑)。バーテープ裏表同士のグリップ力のあるバーテープなら逆巻きでも大丈夫そうな気はしますが、敢えて逆巻きにする必要もないですね。ちなみに乗っていたら左は上ハンの角、右は下ハン部分がズレて後で巻き直しました。

・力の入る部分はズレやすい
上ハンの角、下ハンの握るあたりの力が入る部分は徐々にズレやすいです。というか、ズレて巻きなおしました。

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赤丸部分。このあたりはバーテープ同士の重なりを気持ち多めにするか、或いはこの部分でズレない程度の重なりを基準に全体を巻くといいかも。ちなみに巻き方は右が間違いで左が正解。

・ブラケットテープを使う
ブラケットテープが付属していたので、折角なので使いました。使わない流派もあるようですが、使うと割と簡単にハンドルやSTIが露出せず巻けました。

・納得いかなかったらやり直す
使っているバーテープの種類や配線の時に巻いたテープの種類にもよると思いますが、リザードスキンズのDSPとディズナのケーブルストッパーテープの組み合わせではやり直しができます。一度組みあがって乗った後、納得いかないことがあったりで結局3~4度ほど巻きなおしましたが問題なし。バーテープの裏にも軽い粘着力のあるテープが付いているのですが、このテープの粘着力ではなく重なったバーテープ同士がグリップしてハンドルに固定され巻き付いているようなので、一度巻いてしまったらやり直せないというわけではないです。エンドテープ(フィニッシュテープ)も何回かは再利用可能。リザードスキンズの場合はバーテープと同じ材質のエンドテープが付属するのでできれば利用したいところですが、再利用しすぎて粘着力が無くなったら両面テープでまた使うことができます。

・巻きすぎない
当たり前すぎて巻きすぎるヤツなんてあまりいないのかもしれないけど、自分は一度やってしまったので注意事項として(笑)。調子に乗って巻きすぎるとサイコンとかライトのブラケットを付けるスペースが少なくなります。一度やってしまって、これはダメだとエンドテープ(フィニッシュテープ)を剥がしてもう一度やり直しました。上ハンは手をのせそうな最低限だけ巻いておけばOK。ブルベ等のロングライドな人でハンドルに色々沢山付けたい場合は特に気を付けた方がいいかも。ヒルクライム用なら軽量化のためにバーテープ自体を巻かない人もいるくらいなので、重量面でも最低限巻いておくのがよさそうです。 

 

2018/3 月間走行距離

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距離1328km、高度11228m。今月は風邪に終わって風邪に終わった感じでライド数は16と少な目。フルに走れればもっといったのにな~。ロードバイクに乗るようになってからどうも風邪ひきやすくなっているようなのだけど、相関はあるみたい。筋トレすると免疫が落ちて風邪を引きやすくなるらしい。4月は日が長くなるので、もうちょっと登りたいなあ(距離より高度・笑)。

ロードバイク組み立て その9 ~内装式ケーブル&ケーブルガイド配線 掃除機の登場~

ロードバイクの組み立て方について調べていて、一番面倒臭そうだと思ったのが内装式ワイヤーをフレームに通す作業。ヤフオクで買ったTCRアド0フレームにはケーブルライナーは付いていません。シフトケーブルについてはフロントもリアも外したBB周りに手を入れれば簡単に配線できそう。問題はブレーキケーブル。適当にツンツンしてみるも、出口からは出てこない。穴の形的にピンセットとかでつまむのも無理。これはもう、アレの出番ですね。掃除機と紐。ワイヤーの先に紐を結びつけて、掃除機(マキタのハンディクリーナー)で出口付近を吸ってやると…角度を変えつつ負圧が最大減かかるように吸って吸って吸ってやると・・・でてきました。でてきた時はちょっと感動。ワイヤーから紐が外れないように入口側からワイヤーを押しつつ出口側から出た紐も軽~く引っ張ってやると・・・ワイヤーがでてきました。デュラエースのポリマーコーティングされたケーブルは滑りやすく、結んだ糸が外れやすいので注意です。こんな時も流石デュラエースだな~とか思っちゃいます。

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これで最難関クリアか・・・とホっと安心するも束の間。よく見たら細い!これシフトワイヤーじゃないか。ということで気を取り直して、今度こそブレーキワイヤーを通します。ブレーキワイヤーはシフトワイヤーより滑りやすいのか、結んでも上手くいかないのでガムテープで付けてみました。

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何度かチャレンジしてようやく通す。これでやっと終わりか・・・と思いきや!実は内装式ワイヤーを通すのが超面倒臭そう&最難関っぽいので、一番最初に突破しておこうと思ってやっちゃったんですよね。一番最初にやってしまってはダメなんです。タイコをSTISTI~フレームへのアウターチューブに先に通しておかなければなりません。アウターチューブに通すということはアウターチューブを適切な長さに切って配線しておく必要があり、その為にはアウターチューブの受けとなるSTIを固定しなければならないし、ということはポジションもある程度決めておかななくてはなりません。そんな間違いを犯したので、その5 その6の冒頭でポシジョン決め(STI固定)⇒アウターチューブ配線⇒ケーブルを通すという手順について書いたんです。こんな間違いはロードバイク初組み立てじゃないとする人もいなそうですが一応。

3回目のチャレンジは何故か一度うまく行ったガムテープでは紐が外れてしまってなかなか通らず、ケーブルインナーキャップの径が太い部分を切って(切らないと穴に通りにくい&糸に負圧がかかりにくい)ケーブルと紐を締めてしっかり固定して、やっと通りました。ほんとデュラのポリマーケーブルは滑りやすくて、結んで固定してもガムテで固定しても糸が外れやすい。まあ滑りやすいなら操作する時は軽くなるだろうし、そこは期待しましょう。インナーキャップ方式も万能ではなく、固定はしっかりできるけど負圧がかかりにくく糸を吸い出しにくかったり、入口と出口にひっかかりやすくクリアランスがギリギリだったりはします。

成功率を重視するなら細い針金に糸を結び付けて掃除機を使って通して、針金にケーブルライナーを被せてから針金を引き抜いて、その後でブレーキケーブルなりシフトケーブルを通すのが確実でしょうね。掃除機でやる時の問題は糸の固定と入口出口のクリアランス。針金方式なら糸も確実に固定できるし、クリアランスも問題なく負圧がかかりやすい。どの道、次の交換では掃除機のお世話になりたくないからケーブルライナーは買わなきゃいけなくなりそうだし。もし次にケーブルライナーが無いフレームでロードバイクを組み立てることになったら針金方式でやります。というか、めっちゃ面倒だったので次のフレームはワイヤー外装式のIZALCO MAXにしたいですね。

結局3回も掃除機で糸を吸い出してブレーキワイヤーを内装式フレームに通したわけですが(笑)、まあともかく無事通すことができました。(つづく)

2018/2 月間走行距離

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距離1361km、高度10181m。Cycling Distance ChallengeとCycling Climbing Challengeの両方クリアは初。月間獲得高度の1万m超えも初。ちょっとでも時間が空いていたら走って、2月は天候2日+風邪1日の3日しか休まずちょこちょこ稼ぎました。

自転車の良いところは、乗ろうと思えば平日でも乗れるし、夜に予定があったりでも乗れるところ。バイクの場合はまずサーキットに行かなければいけなかったりでそうもいかなかったので、思い切り乗れるというのはある意味ストレスフリーです。それと思ったのが、自転車乗りって坂好きが意外と多いんだな~と。距離より登る事を重視したのに、高度の順位の方が下なんですよね。自分もいつの間にか坂嫌いから坂好きになってますけど(笑)。

ロードバイク組み立て その8 ~シフトケーブル&ブレーキケーブルのアウターチューブ配線~

要は操作性を妨げないように配線すればいいわけですが…操作性とは? ハンドリングとシフトチェンジ。

・なるべく緩いRを描くようにする
キツいRの部分ができてしまうと、そこが抵抗になってSTIをレバーを引いた時にケーブルの動きが重くなってしまうことがあるようです。ハンドル周りは小さなRで急角度な取り回しになってしまうハンドルの内側ではなく、大きなRを描ける下側を這わせるように配線。クラリス2400のような触覚タイプだとケーブルがストレートに出るのでこの辺の心配はないのですが、触覚タイプでないティアグラ・105・アルテグラデュラエースはこの辺気を付けた方がよさそうです。トップチューブからリアブレーキキャリパーへのアウターチューブは市販車の状態を真似して軽く「へ」の字になるようにしました。

・長すぎず短すぎず適正な長さ&アジャスターはハンドルを切っても直線的な位置に挟む
短すぎるとハンドルを切った時にアウターの受けからすっぽ抜けてしまう。長すぎれば野暮ったいし空気抵抗にもなる。長すぎず短すぎずの適正な長さになるようにアウターチューブを切断。ケーブルアジャスターはハンドルに近い側で、ハンドルを切ってもアウターチューブが直線的なままでいてくれる位置に挟む。アジャスターもフレームの受けも嵌っているだけなので、急角度な位置に挟むとすっぽ抜けやすくなります。2012年式のTCR ADVANCEDは、このモデルからケーブルがフレーム内装化した黎明期のモデル。ちょっと最近のモデルに比べるとケーブルの取り回しに無理があるようで、特にその辺気を使う必要がありました。アジャスターも最近の嵌りが浅い小さいものではなく、嵌りが深いこの年式のものを使わないとダメな模様。結局、前後共にアジャスター無しで組んでしまいましたが、9100デュラの場合はリアだけでなくフロントにもケーブルアジャスター機構が付いているので特に問題ないようです。

・切り口は綺麗に
まず工具が無いので、評判が良かったツノダのワイヤーカッターWC-200を買いました。切り口は棒やすりやリューターで整えた方がよいとの説も見かけたのですが、手持ちの棒やすりを使っても金属部分が削れる気配がしません。リューターは持っていない。これは一撃で切るしかないということでチャレンジしたら、シフト側はまあ何とかなりました。一気に力をいれすぎず、かと言ってグニグニやりすぎてもダメで、絶妙な?力の入れ具合でスパっと。まあまあの切り口ができました。中のチューブが潰れていたら抵抗になる以前にワイヤーが通りにくいので目打ちなどで戻しておいた方がいいです。問題はブレーキ側。シフトよりも厚い金属の筒で包まれているので、すんなりいきません。まず切断したいあたりの一番外のゴム被膜に切り口をいれて剥ぎ取ってしまって、その後で金属の筒の螺旋状になっている溝に刃を入れてスパっとやると上手くいきました。一撃でできる範囲で綺麗に切っただけで特に切り口は整えませんでしたが、後で組み上がった状態ではワイヤーの引きは満足のいくレベルの軽さで仕上がりました。

・ハンドルにしっかり固定
しっかり固定しないと変速時やブレーキング時にダイレクト感が出ないということで注意してやりました。固定するテープはビニテでも良いとか、ビニテは熱で変化してベトベトになるからプラスチックテープが良いとか、調べると色々でてきたのですが、評判の良かったDIXNA(ディズナ)のケーブルストッパーテープを買ってしまいました。固定もしやすいし、後で一度バーテープを巻き直したのですがバーテープを剥がす時も、またケーブルストッパーテープを剥がす時もベト付きは皆無。しっかり固定もできているようだし、これは便利でした。

・アウターチューブが擦れそうな位置に保護テープ
ハンドルが切れる時に擦れそうなリアブレーキへのアウターチューブが通るヘッド横あたりに3Mの表面保護テープを貼っておきました。以前のメリダは車体のワンポイントと同じ色の白ビニテだったのですが、今回は位置とデザインを考慮して透明テープで。

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さて、次は最難関(?)の内装式ワイヤー配線です。そろそろブレーキにワイヤーを固定する段階、鉄下駄は15Cで装着予定のALX473は17C。幅が違うので、ホイールもメリダから移植して完成仕様に。鉄下駄を履かせた時はTCRアド0には銀輪が似合うなと思いましたが、黒スポークも履かせてみるとまた似合いますね。イケメンは何でも似合う。やっぱり次のホイールはカーボンチューブラーにしようかな?(つづく) 

 

King TTC ワイヤーロープカッター WC-200

King TTC ワイヤーロープカッター WC-200

 
DIXNA(ディズナ) ケーブルストッパーテープ

DIXNA(ディズナ) ケーブルストッパーテープ

 

 

ロードバイク組み立て その7 ~フロント&リアブレーキ・リアディレイラー取り付け~

ブレーキの取り付けは特に迷うことも無いと思います。後でワイヤーを取り付けてから微調整でセンター出しをするとして、大体のセンターを出して取り付けておきます。

ここで突然ですが間違い探し。 

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・・・どこがおかしいでしょう?f:id:merida80:20180213181544p:plain

 ブルベ装備からチョイ乗り装備になってたりしますが、正解はこちら。ちょっと分かりにくいので拡大してみます。

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左が正解で右が間違い。リアのディレイラーの取り付け方が違ってます。マニュアル見るなり、完成車の画像を確認すればよかったのですが、間違った付け方でも良い感じにディレイラーハンガーに嵌って付いてしまうんですよね。しかもフロントがアウターであれば11速、何の問題もなく変速できます。というか、間違えた状態でデュラエースの変速はクラリスと違ってカッチリ&サクサクしててすげえ!とか思って乗ってました。インナーでもテンションのかかった状態であれば問題なし。ただインナー×ローギア方面で足を少しでも休むとチェーンがたるんでチェーンステーに当たってしまいます。チェーンが長いのか?と思ってチェーンを108から106コマに短くすると、今度はテンションがかかりすぎてフロントがアウターの時にリアディレイラーが動かなくて変速不能に。結局チェーンを元の長さに戻すしかなく、結果キャパシティ(ディレイラーで対応できるフロント歯数差+リア歯数差)がR9100のカタログ数値35Tよりもだいぶ少なくなってしまうという感じ。フロントインナー×リアローギア方面って使う組み合わせじゃないし、組み上がったのがブルベ前日だったりでもうういいやでブルベ+αで250km以上走って、翌日にやっぱりこれは変だなとマニュアルを見たり完成車の画像を調べてようやく間違いに気付きました。クラリスでもカタログ通りのキャパシティー37T(フロント50×34、リア11-32T)カバーできていたので、デュラエースでもカタログ通りの35T(フロント50×34、リア11-30T)をカバーできないわけはないですよねえ。

 ちなみに間違った付け方の方が変速自体はキビキビしてたような? フロントシングルなら間違った付け方の方がいいかもしれません。シマノ規定の付け方ではないので何が起こるか分かりませんけど。(つづく)